偶然なのか必然なのか・・・思いも寄らぬ出逢い

Country
Sri Lanka
Location
Ratnapura
Schedule
2014-06-27-2014-07-12
Target
Sapphire / Tourmaline / Aquamarine / Zircon / Spinel
ラトナがジェムマーケットで買った非加熱ブルーサファイアを
そのまま横取りさせていただく作戦でゲットしたサファイア。
このスリランカの旅で一番のお買い物。
ということで、一番高い鑑別書を作るため、オーソリティへ。



すると、私たちではない日本人がいると、
たくさんの売人が押し寄せていた。
もしかしたら、日本人宝石バイヤーが来ているのかも!!

と現れたのは、1人の日本人女性。彼女は、
「中で鑑別してくれるので、
 買う前に見てもらった方がいいですよ!」
とアドバイスしてくれた。
私たちのことをただの観光客だと思ったみたい。

彼女を見ていると、
てきぱきと売人をさばき、宝石をチェックしている。
なにかいろいろな宝石をチェックする道具も持っている。
ただの日本人じゃないなという英会話力。
やっぱり宝石バイヤーなのかも。



宝石を鑑別してくれる部屋に入ると、
中には、外国人のかわいい女の子と男の子。
日本語で「こんにちは!」だって!
そして、欧米風の外国人の男性がそこに!!

ん?

もうひとりの顔つきが変わった。

もうひとりが、
『イギリスの方ですか?』と声を掛けると、
背の高い男性は
「はいそうです」と答えた。

どういうこと!?

実は、説明するのが非常にややこしいのだが・・・

私たちは、ドバイにいるときに、
バーレーンで暮らす日本人女性のブログを見て、
天然真珠がバーレーンにあることを知り、
バーレーンに行くことにした。
 ↓
そのブログを書いている女性は、
国際結婚をしていて、旦那さんはイギリス人。
お子さんは、息子さんと娘さんの二人。
 ↓
もちろんその家族が暮らすのはバーレーン。
 ↓
ここはスリランカのラトナプラ。

実は、そのブログには続きがあって、
彼女の家族がバケーションで、
スリランカに行くという内容も載っていた。

どうやら宝石が好きみたいで、
もうひとりは、もしかしたらラトナプラで
会えるのでは!?と少し頭にあったみたい。

なので、日本人女性+子供二人、イギリス人っぽい男性
を見て、ぴーーーーんと来たらしい。

もちろん、そのブログは私も見てるし、
バーレーンにいるときに、
そのブログに、
『このブログを見てバーレーンに来て、
 天然真珠見つけること出来ました』
的なコメントをしていた。

なので、たぶん日本人バイヤーではない。
勇気を持って話しかけてみる。

『ヒロさんですか?』

「???」

なんで知ってるの!?という顔。
まあ、当然そうでしょう。

外国で自分を知っている日本人に会うなんて、
そうあることではない。
しかもそのブログには
スリランカに行くことは書いてあったけど、
具体的にいつ行くとか、どこに行くとかは書いてなかった。

怖いよね。
あんたたち何なの!?って感じだと思う。

なので、ブログにコメントしたこと。
バーレーンで真珠を採ったことを伝える。

すると、コメントを返してくれていたので、
なんのことかわかってくれて、
ここから一気に距離が縮まった。
どうやらそのコメントがすごく印象に残っていたと言う。

私たちも彼女たちも、
鑑別書をお願いしていて、待ち時間があったので、
バーレーンのこと、宝石のこと、いろんな話をした。
すごくサバサバした感じのいい方で、
初めてお会いしたって感じはなく、すぐに打ち解けられた。
スリランカで宝石詐欺に遭ったなんて話も聞いて、
どきどきどきどき、いろいろ気になる!

外国人だと思っていた息子くん、娘ちゃんとも、
お絵かきをしたりして一緒にお遊び。
お兄ちゃんは日本語がとっても上手。
妹ちゃんは日本語はあんまり話せないみたいで、
英語でふにゃふにゃ言ってる。
ハーフの子ってこんなにかわいいの!?
いや、こんなにかわいい子、見たことない!!
もう、うらやましくてたまらない。
ずっと見ていられる。

そんな中、一緒にいたラトナに、
ヒロさん一家を紹介してほしいと頼まれる。
商売チャンスとにらんだな。
でも、ヒロさん、もう宝石買う感じじゃないしな・・・

ということで、ヒロさんに採掘体験を提案。
『ここの近くで、採掘できる場所があるんですが、
 みんなもうやりました?』
と聞くと、まだやってなくて、やってみたいとのこと。
これだったら宝石見に行くのと違って、
最悪職人さん達に謝礼だけで済むので、私たちも安心。
ということで、明日の朝一緒にザルで洗う約束を。

子供達はめっちゃテンションあがってた!超かわいい!
また明日ね!ってお別れ。
私は、無事、サファイアの鑑別書をゲット。

オーソリティで鑑別の手続きをしてくれる、この女性。
彼女の名前はプンニャ。
英語が話せるので、コミュニケーションがとりやすい。
笑顔で丁寧に段取りをしてくれた。
今ではフェイスブック友だち。



そして、翌日、
ヒロさんファミリーと採掘現場に・・・。
もうみんなおおはしゃぎ!!
私も、めちゃくちゃ楽しんだ。
その模様は、ヒロさんのブログをご覧ください。

ちなみにヒロさんとはその後も連絡を取り合う仲に。
不思議な縁だけど、この意外すぎる出会い。
もうひとりはホントに会うような気がしてたらしい。
いろいろ宝石の情報交換も出来たし、
スリランカでのとびきり楽しい思い出もできた。
実際にお会いできて、とってもよかった。
いつかまたバーレーンに行って、
今度は一緒に天然真珠採りをしたい!



その後も私たちは、
暇があれば、ラトナがいなくても
朝ジェムマーケットに通うことに。
基本は朝だけど、お昼頃に行くと・・・



がらーーーん。
ジェムマーケットがある公園はこのとおり。
でも、私たちが歩いていると、
どこからともなく売人たちが集結。
そして・・・



ニセモノばっかり~~っ!!!!!

いつもはあまり見かけない売人ばかり。
質は悪いし、その大きさでその値段、
明らかにガラスか、サファイアでもクズ石みたいな感じ。
この時間に来るのは、プロじゃなく観光客だから、
ダメ売人が集まっているみたい。(個人の感想です)
押し売りパワー全開。

逃げられず困っていると、
偶然、ラトナを介して仲良くなった宝石商人さんが現れ、
助けてもらい、この場を脱出できた。



その後も暇があれば、ジェムマーケットに・・・

ちなみに、スリランカのサファイアといえば、
ブルー以外にも、
パパラチアサファイアという、
ピンクとオレンジの間の色の
非常に高価なサファイアがある。

色の基準があいまいで、売人は、
それらしい色の石はみんなパパラチアと言ってくるので、
どれが本当かわからない。
日本とスリランカの鑑別でも色の基準が違うみたいだし、
変に高いお金を出して買うまでもないと思い、
やめておいた。

それよりは、私たちがいくつか買ったのは、
お手頃価格で買えるバイカラーサファイア。
ラトナが変わり種と見せてくれた、
イエローとブルーのバイカラーサファイアが
あまりにも神秘的で美しかったので、
すっかり虜になってしまったのだった。

ひとつの石の中に、2色あるもののことで、
安いのだと1000円ぐらいで買えちゃう。
それに売人もあんまり持ってないので、
しつこい売人には、バイカラー持ってる?と聞くのが有効。
ただ、本当にしつこい売人は、
バイカラーじゃない石も、
「これバイカラーね」と迫ってくるので注意が必要だ。

ジェムマーケットに通うようになると、
みんな私たちのことや
日本語を覚えてきたらしく、
『あれ絶対高いよ。』など、
もうひとりと内緒の打ち合わせをしていると、
言葉がばれてしまい・・・

「高くないよ。」
「安いよ。」
「五千ね。」

と反撃されることもしばしば。
みんな学習するのが早い。

でも、ちゃんと気をつけてさえいれば、
ラトナプラのジェムマーケットは安心。
あれだけ宝石を売り買いしてるけど、
盗んだりといったことはないようで、
彼らなりの秩序はあるようだ。

時々、宝石をルースケースや包み紙から落とす人も。
そんな時は、みんなで探して拾ってあげたりしている。
同業者にはやさしいのかな。
そんな光景を見ると、なんだかとっても微笑ましい。



この左の売人、最初の日に、
私たちのに、価値のないサファイアを買わせた男。
天然ではなく磨かれた原石を売ってきたのだが、
それをそのあと指摘すると、
ラトナに「じゃ、今日は安く売ってあげなさい」と言われ、
しぶしぶ、こちらの言い値で売ってくれた。
ラトナに友達なの?と聞くと、NO!だって(笑)

それでもまだ、いろんな石を売ろうと攻めてくる。
めげない男。

全然関係ないけど、
ラトナに、ヨルダンの死海で採った大きな塩をプレゼントしたら、
「カレー作るのに使う」と衝撃発言!
死海の塩って、食べられるのかな?
考えたこともなかった。

スリランカには楽しい人がいっぱいだな。