犯罪を薦めるんじゃない!

Country
Sri Lanka
Location
Ratnapura
Schedule
2014-06-27-2014-07-12
Target
Sapphire / Tourmaline / Aquamarine / Zircon / Spinel
スリランカは本当にいろんな場所で宝石の採掘が行われている。
ネットでバランゴダという場所でも採掘されていると知り、
この日は、アルナにお願いして、新しい採掘現場へ。

ゆるやかに長々続く上り坂の山道を、
馬力のないトゥクトゥクで、走っていく。
標高が上がったのか、風も涼しくなっていく。

向かっている途中にも、道のすぐ脇に、採掘現場が。
ちょっと寄っててよ!という感じなのか、
手を振ってくる職人さん。
田んぼの中にいくつも採掘現場や山盛りの土が見えた。
ここ全体に埋まっていると思うと、
スリランカでは、まだまだ宝石はたくさん採れそうだ。



バランゴダの町は結構大きく、
採掘現場に行く前に、とりあえず昼食に。
ノーマルな食事屋さんに入ってもらって、チキンライス3つ。



食事が来るのを待ってる間、
スマホでYoutubeで私が歌っている動画を見せたら、
アルナが楽しそうに聞いてくれてた。
ほほう、おぬし、なかなかいいやつだな。

実は、このアルナという男、
バランゴダの採掘現場の場所までは知らなかったらしく、
行く先々で、場所を聞いていた。
知らんのかい!!!!
見切り発車もいいところである。



その後も、聞いた場所を目指すも、
なかなか見つからず、止まって道を尋ねるという感じ。
大丈夫???
と聞いても、へへへと笑うばかり。
そして、細く舗装されてないような凸凹道を
トゥクトゥクで途中まで行き、そこから歩き。
ここまで出発から3時間・・・



すると、川でなにかしている人達を発見。
これはもしや川での宝石採掘!?



橋を渡り、森を抜けると、川が見えてきた。
アルナが、そこまで行こうと言うので、一緒に川へ。
川の中は結構冷たくて、流れも速い。
少しずつなにかやっている人達に近づいていく・・・



アルナによると、これはやっぱり採掘しているらしい。

長い木をいくつかつなぎ合わせて長くした棒の先に
幅広のクワのようなシャベルが付いていて、
それを川底深くに沈め、そこから砂利を掻き出していた。
大きな石はカゴに入れて脇に捨てていく。
ここでは川で石が綺麗に洗われるため、
ザルを使っての作業はないらしい。



浅瀬にかきあげた砂利を目でみたり、手ですくって確認する。
川底の掘った穴は、水中眼鏡で潜ってチェックするそう。
川からすくい上げた小石の中には、
キャッツアイみたいに光るものやムーンストーンも。



この川の水はとても澄んでいて、
私も川の中から砂利を手でひとすくい・・・



よく見ると、ガーネットがいっぱい!!!
川で洗われたせいか、まんまるになっている。
宝石じゃなくても、なんだかどの石もキレイに見える。

『この川って誰でも採っていいの!?』

「全然大丈夫!
 もしポリスが来たら、石を捨てて、川に飛び込んで、
 泳いでるだけだと言えばいい。」

と笑って言っていた。
・・・えっ!?ちょっと待って。
いやいや、それって違法なんじゃないの!?
と問いただすと、アルナ曰く、
「日本人だし、ジェムビジネスじゃないからノープロブレム」
だって。でも泳げよと。

じゃあやっぱり違法じゃないか!!

「ノープロブレム、ノープロブレム!
 スイミング、スイミング!!エヘヘヘヘ~」
アルナはまだヘラヘラ笑って言ってる。

ということは、ここで採掘している人達も、違法採掘!?
「川のたもとにある見張り小屋からチェックしてて、
 ポリスが来たら合図を出して逃げるんだよ」
とアルナは話していた。

そうなのね・・・。
犯罪はイヤなので、さっきすくった石は、
すべてその場で川に戻した。

勝手に採っていいなら、
毎日でも来たかったけど・・・。



というわけで川を後にし、近くの採掘現場にお邪魔。
アルナが、採掘現場のマネージャーさん的人と話して、
ザルをふるわせてもらう。



小さなガーネットやスピネルがいくつか見つかった。
私はふるってて見れなかったけど、
この日、イエローサファイアが出たみたい。
もうひとりが写真を撮ってた。



おお、なかなかの大きな原石。
やっぱり他の石とは輝きが違って見える。
周りは田んぼで、稲が青々育っているのに、
こんな場所でも、こんな立派なのが出るんだ。



ここでは、洗った余分な石を捨てるとき、
本当に宝石が混じってないか、
手の上で砂利をジャンプさせてチェックする。
他の場所ではなかったやり方でおもしろい。
職人さん達と楽しい交流。

このあと、この採掘現場のオーナーが、
オフィスで宝石を見て欲しいということで行くことに。
気になる宝石がなかったので、
ブルーのガラス?で出来たサファイアのイミテーションを
500スリランカルピー(約400円)で購入。
ちょっと高い気もしたけど、勉強用にと。

なんやかんやで結構いい時間に、
元来た長い道のりをふたたびドライブ。
行きに見つけたCFCなるお店で夕食をと思ってたけど、
遅かったからか、もうクローズだった。残念!
マクドナルドのドナルド似だけど、
なんか違う気持ち悪いデザイン。



というわけで、ラトナプラでお持ち帰りの夕食を購入。
アルナもちゃっかりおごって!娘達に食べさせたい!だってさ。
娘が好きだというお菓子2つまでおまけで。
ちゃっかりしてるけど、憎めない性格。



さて、ラトナプラでの私たちの食事はというと、
本家のKFCが一番多かった。



ラトナプラの一般的な食事処よりも若干高いくらいで、
このソフトクリームは、40スリランカルピー(約32円)
そして、ライス&チキンは、100スリランカルピー(約80円)と、
お手頃プライス。
バターライスとスパイシーなチキンが絶妙。

ジェムマーケットから近い場所にあるので、
朝ジェムマーケットに行き、お昼KFCという流れ。



ちなみにラトナプラには、
KFC以外にもうひとつ世界的チェーン店が。
それが、Pizza Hut。



デリバリーではなく、お店スタイルのピザハット。
ラトナプラに来て、存在は知っていたけど、
なかなか行くことは無かったんだけど、
KFCにも飽きて来たので、行ってみることに。

すると、ピザではないメニューがいっぱい。
マカロニグラタン、パスタがものすごく魅力的に見えた。
うわ、久しぶりにそういうの食べたい!
これが注文して大正解だった。
なんだこのスリランカとは思えない、
辛くなくて上品で繊細でうまみが詰まった感じ。
もろ、日本人好みの味付け。
ぺろりといけちゃう。

滞在中何度か行ったけど、結局ピザは一度も食べなかった。



いつもレシートには一言メッセージが添えられていて、
「Thank you.」「Good night」また来てねだって。
サービスなのか、外国人だからなのか、よくわからないけど、
ちょっとしたこのメッセージが
なんだかとってもうれしい気持ちにさせてくれた。

ちなみにピザハットは、
たぶんラトナプラの中でもかなりの高級店。
なので私たちも、採掘がうまく行った日だけの特別ディナー。

こうやって少しずつ、
採掘現場やお店を開拓していくのも、
長期滞在の楽しみのひとつなのだ。

そして、このあと私たちは、ラトナプラを離れる決断をする。