ジェムマーケットは突然に

Country
Sri Lanka
Location
Ratnapura
Schedule
2014-06-27-2014-07-12
Target
Sapphire / Tourmaline / Aquamarine / Zircon / Spinel
ラトナプラと言えば、採掘現場の他に、
ジェムマーケットと呼ばれる宝石を売買する場所がある。

基本買い付けに来たりプロ向けの場所のようで、
私たちのような日本人が行けばカモにされるだけ・・・
という感じだったので、足を運ぶことはなかった。

この日、私たちは、
カットしてもらったルースを入れるための
ケースを探していた。

町まで出れば、どこかにあるだろうと外に出たら、
偶然、トゥクトゥクドライバーのアルナと会ったので、
ジュエリーボックス屋さんまで連れて行ってもらうことに。

お店がいっぱいある場所からちょっと離れた商店。
お菓子とかジュースとか日用品とかが売ってる、
日本で言うキヨスクみたいな感じの小さなお店。
ここにあると言う。



ここ普通の商店だけど・・・
と思ったのも束の間、
トゥクトゥクが止まったら、
宝石の売人たちが次々と押し寄せてきた。
一体、なにごと!?

次々と私の手に、宝石を渡してくる。
どうすりゃいいの!?と私、困惑。



ノー!って言ってもがんがん目の前につきだしてきて、
何度も同じ石を見せられる。
ギラギラした目と白熱する勢いが怖い。
しかも、彼らの言い値は、超高い。

みんな自分の持ってる石を売ろうと猛アピール!!
完全に囲まれて、身動き取れない。
中には微妙に日本語も出来る人もいる。
これはカモにされる可能性大!!!

ということで、どうにか宝石をすべて押し返し、
ケースをなんとか購入し、この場所を脱出。
『アルナ、ゴーゴー!早く逃げよう!』

どうやら私たちは、ジェムマーケットに来ていたようだ。



脱出したのは、いいが、
宝石商人がトゥクトゥクに乗って追いかけてくる。
どこまで付いてくるのーーーー!!!!

アルナが、その宝石商人と話しをしている。
すると、ちょっとでいいから宝石を見に来て欲しい!と。
何度断っても食い下がらない。
アルナも大丈夫だから行ってみよう。と言う。

アルナに、危ない時は助けて!と念押しし、
行ってみることに。
いろんな意味で危険なのはわかっていたけど、
ちょっと宝石の世界を垣間見たい気もしていた・・・

そしてやってきたのは、宝石商人のお家。
中に通され、お茶が出てくる。

そして、宝石も出てくる。

どこから聞きつけたのか、
それとも連絡を取り合っていたのか、
すぐにたくさんの宝石商人たちが集まってきた。
囲まれて、石を買わないかと、猛アピール合戦!!

日本語を話せる人がいて、
「あなた、あなた、これ全部で150ドル」って、
キャッツアイばかり見せてくる。

こんなところじゃ、怖くて買えない!!!!

そんな中、これはとびっきりだと言って出てきたのが、
このサファイア。



確かに、これはすごい。
思わず声をあげてしまった。

私でもその美しさがわかる。
お値段は、6000ドル(約60万円)。

ホントにそれだけの価値があるかはわからないけど、
このブルーサファイアはクリアでとても美しかった。

もちろん向こうも
こんな高いのを売りつけようという感じではなく、
1万円2万円ぐらいのものを進めてくる。

その中の1人が、ブルーサファイア、お買い得と言って、
めっちゃ薦めてくる。

確かにお手頃価格。
でも、なんか怪しい。

アルナも薦めてくる。
でも、なんか怪しい。

『じゃあ、アルナがこれ買えば』ともうひとりが責め立てると、
この石、サファイアじゃなく、スピネルだと教えてくれた。
アルナは自分がお金払うってなったら、宝石商人の嘘を認めた。
おいっ!!!

こうなるとすべてが怪しく思えてくる。
とりあえず、いい勉強にはなった。

でもタダでは帰れなさそう。
なので、私は、
スピネルとトルマリンとジルコンがミックスされた袋を
500スリランカルピー(約400円)で購入。

もうひとりは、サファイアクリスタルの原石を
1000スリランカルピー(約800円)で購入。

その場をなんとか抜け出すことに成功した。

きっとトゥクトゥクドライバーは、
こうやって観光客を紹介し、
宝石が売れたときはキックバックをもらう、
という感じなのだろう。

アルナはアルナで、彼らの手前、
彼らに荷担しなければいけないのだろう。

とはいえ、嘘をついたのは許せないので、
もうひとりが、とりあえずアルナ一発こづいて、
この件は終了。

これは宝石のことをもっと知ってないと危険だなということで
アルナと一緒に、宝石ミュージアムを2軒はしご。



1軒目のミュージアムでは、宝石も販売していて、
気になる石の値段を聞いたら、9500スリランカルピーだった。
ここでアルナ「街なら6000で売ってる」と小声で助言。
ほんまかい!?
何も買わないかわりに、見せてくれたお礼を少し置いていく。
もう1軒のミュージアムは無料だったけど、撮影禁止。
採掘現場の模型みたいのがあって、
どの層に宝石の砂利があるのかがわかりやすく展示されてた。

その後、ランチを食べに、アルナと地元の食堂へ。
宿の近所で、安くておいしくて、
わりとおしゃれできれいな場所。
チキンライスは、チャーハンみたいでおいしかった!



それにしても、アルナは、ホントに調子がいい男。
ヘラヘラ笑ってばっかり。でも憎めない。
宝石の仕事はしてないけど、
この町で暮らしているから宝石のことに関しても、
多少の知識はあるみたい。

だけど、
ここぞという時、信じていいのかわからない。

こんな時に頼れるのは、この人しかいない!!!



我らがゲストハウスオーナー、ラトナ!!!
宝石のプロにお願いしよう!!!