部屋に戻り、夕方6時、
仕事を終えたペリドット鉱山のオーナー、
インゲがやってきた。
トゥーレがいろいろ案内してくれて、
すごく楽しかったことを伝える。
すると、車に乗るように促された。
もう夕方の6時、どこに行くのだろう・・・
やってきたのは、インゲの会社。
ここで、ヘルメットを被り、安全靴に履き替え、
リフレクター付きのウエアに着替える。
そこから別の場所へ移動。
初日に遠くから見た、ペリドット鉱山かも!!
超広い!
こんなとこ入れてくれるの!?
中に入ると、大きな重機が!!!
でかっ!!
なんだかテンションが上がってきた!!
ノルウェーは5月でも日が沈むのが遅く、
19時でもこんな感じ。
さらに、車は鉱山内をゆっくりと走っていく。
その先にあったものは・・・
ホンモノの鉱山だ!!!
確かにペリドットが!!!
価値はよくわからないけど、
とにかくえらいところに来てしまった!!
私も後で理解したのだが、
ペリドットは宝石名のことで、
鉱物名としては、オリビンという。
インゲの会社は、このオリビンを加工して、
産業用に販売している世界有数の会社らしい。
そんな会社のオーナーが直々に案内してくれるなんて・・・
わざわざあったかいコーヒーも持ってきてくれた。
テーブルになってるのもペリドット。
イスの代わりに座るのもペリドット。
贅沢すぎる!!!
「ペリドットいっぱいあるから、
好きなだけ持って行っていいよ。」
えっ!?いいの!?
期待してたけど、そんな都合のいい展開で本当にいいの!?
感謝、感激、感動の連続。
突然やってきた日本人になんて優しさ。
お言葉に甘えて、
大きなオリビンから、いいところをいただこうと
ハンマーを取り出しトライ!!
・・・したけど、失敗。
超硬い!!
砕くのは無理!!
ということで、
いい感じの大きな母岩付きペリドットを探すと・・・発見!
これひとつで10キロぐらいありそうだけど、
ただで持って行っていいなんて、
こんな機会はそうそうない。
チリでラピスラズリを
なんでもっと採らなかったのかと後悔していた私たち。
その一件があってから、
逆に重い石ほど、今後手に入れるのが難しいので、
ゲットしたいと思っていた。
千載一遇のチャ~ンス!!
インゲに、これ持って帰ってもいい?と聞いたら。
「もちろん!」
ありがとう、インゲ!
8月の誕生石、採りまくり~っ♪
ペリドット採り、楽しすぎる。
あっという間に、時間は21時すぎ。
そろそろ終わりかなと思ったら、まだ終わらない。
今度は、エクロジャイトが出る場所に。
広大な土地の中でも、この石が出る場所は、ごくわずか。
・・・不思議。
このエクロジャイトの赤い部分は、
1月の誕生石のガーネットなので、
これも採りたい!!!
「もちろん!」
インゲ、どこまでもありがとう。
トゥーレもインゲも同じ鉱物好きだからか、
ずっと石を探していても、
二人とも、自分から帰ろうと言うことはなかった。
私たちが満足するまで採らせてくれる。
インゲなんて、朝から働いてもう12時間以上になるのに。
会社のオーナーなのに。
最後まで笑顔で付き合ってくれたインゲ、大好き。
すごいな、こんなに人にやさしく、
おおらかになれるものなのかな。
おもてなしの心をいっぱい感じた。