パイリン3日目。
朝5:00頃目が覚める。
カンボジアと言えば・・・
私の勝手なイメージでは、アンコールワット遺跡と・・・
地雷。
昨日、パイリンの川へ行ってみて感じたこと。
舗装された道を歩くのは怖くないけど、
川とか、未舗装の道を歩くのはちょっと怖かった。
まだどこかで地雷が眠っているんじゃないかと。
ネットでカンボジアの地雷について調べたら、
500万個あるという地雷の内半分が、
タイとの国境付近にあると知り、
ますます怖くなってしまった。
地雷の不安を持ったまま、
10時に出発。
下に行くと、昨日のバイタクお父ちゃんがいて、
笑顔でお迎え!
でも『今日はノー!』って首を振る。
なにもしてくれない人にお金は払えない。
門の前で、昨日約束したバイタクのお兄ちゃんが待ってた。
彼の名はブロス。
ザルとスコップを持って3人乗り!!!
何も言わなくても、こっちでいいんでしょ?って、
昨日と同じ川にたどり着いた。
スムーズだ。
「これ、おいしいよ」
って、ブロスがくれたのはバナナケーキ。
バナナとごはんのちまきみたい。
ブロス、気が利く!
2時に迎えに来てもうかも、電話するねって別れた。
こういう時、現地SIMがあるとすごく便利。
お父ちゃんの横にある、昨日私が掘っていた場所は、
違うお父ちゃんがやっていた。
よく見ると、
違うお父ちゃんは右手が肩からなかった。
・・・もしかして、地雷で?
目の前にいる傷ついた姿に胸がつまる。
それでも、左手だけで上手にスコップを使って砂を掘り出し、
ザルをふるうときは、右足を上手に使ってザルを支え、砂をこしてた。
採れた宝石は、ひとまず口の中に入れて保管。
これはお父ちゃんだけじゃなくて、
このあたりで採掘してる人はみんなやってること。
それは何というか、かっこよかった。
両手がある私でも難しい作業なのに、
お父ちゃんはそんなの関係なしに作業してる。
みんなと同じように、なにも変わらない姿勢で。
手がないから、足がないから、できない、しない、
じゃなくて、なんでもやっちゃう。
生きるために必要なことなのかもしれないし、
きっと、そうできるまでには時間もかかったと思うけど、
その前向きな生き方がかっこいいと思った。
よし!
私もルビー見つけるぞ!!
意気込んで1番手前の池で掘ってみるものの、
砂ばっかり。
壁際を掘れって、みんなは教えてくれた。
大きな石をどけて、掘る掘る掘る!
穴はかなり深くて、顔までつかっちゃいそう。
これが温泉だったらいいのにな、少し水が冷たいよー。
対岸で掘っていた若者が、
「スゴイいいのが出た!」
と言って、持って来たのは、青が美しいブルーサファイア。
60ドルで買わないかって言われたけど、
スリランカからやってきた私たちにとって、
60ドルって結構いい値段。
ごめんね、お兄ちゃん。
こっちを掘った方が出るよって、呼ばれたのは川の対岸。
流れに逆らって、川を渡る。
うぉ〜!流れがある中で穴を掘るって大変だ。
ほぼ全身浸かる深さ!
うぉりゃ〜〜〜っ!!
何も出なかった・・・
すぐ近くで、顔まで潜るくらい深く掘っていたおっちゃんが、
超キレイな青色の大きなブルーサファイアを発見!
みんな大騒ぎで集まって、見せてもらう。
めちゃくちゃいい色!
大っきくて、中にクラックもなさそう。
これは、なかなかいい原石だ。
ザルの中にはまだ青いのが。
指を刺したら、私にくれた!ラッキー!
その後、どこからか買取人らしき人が現れて、
すぐに110ドルで売れた。
石に石で数字を書きあって、交渉してた。
なんか原始的な光景。
ビールを買ってきて、酒盛りがはじまった!
しかもみんなにおすそわけ。
何か売れたら、みんなにごちそうする風習があるのか、
みんな仲良しみたい。みんな嬉しそうだった。
作業中も、目が合うとみんなにっこり。やさしい。
対岸では女の子が川でシャンプーしてた。
いい匂い。
川がお風呂代わり。
この日採れたのは、
ガーネットと、透かすと緑の謎の石。
結局、ルビーはでなかった。
約束の時間、ブロスが差し入れに
モンキーバナナを持って来てくれた。
本当に気が利く!
もう少しやりたいと伝えると、また後でねと。
でも、すぐに雨が・・・!!!
雨が降り出したら連絡もしてないのに、
迎えに来てくれた!
ブロスって、すごくできる男!
傘さしながらバイクでピューーってゲストハウスへ帰宅。
気が利く男、ブロス。
これは良い出会い。もちろん明日もお願い。
違う場所がある?と聞くと、あるみたい。
明日は違う場所へ。
夕方、昨日の宝石商のお兄ちゃんのところへ行き、
気になっていた水色がキレイなラタナキリブルー(ジルコン)と、
非加熱のルビーをお買い上げ。
カンボジア、宿代安いし、食費も安いから、
その分、宝石を買おう!